楠の木学園とは
元楠の木学園理事長:武藤啓司
楠の木学園に入ると笑顔や元気な挨拶が出迎えてくれます。「不登校」や「発達障がい」などのレッテルを貼られ、それまで多くのつらい日々を過ごしてきた子どもたちが楠の木学園にたどり着きます。入園当初は、口を閉ざしたままだったり、場所に馴染めずにパニックを起こしたり、「どうせおれなんか」、「みんなと同じには生きられない」などと、自分への否定的な思いしか持てない子どもたちなど様々ですが、半年、1年とたつうちに、少しずつ本来の元気な姿を取り戻していきます。
学園で学び、ともに生活する中で、役割を果たす喜び、みんなと一緒に何かすることの楽しさなどを実感でき、互いに長所や努力を認め合い、失敗やできないところは支えあいます。そんな仲間たちとの触れ合いを通して、生きることの充実感や将来への希望が持てるようになります。しかし、現実の厳しい社会への参加に自信を持てるには何年もの積み上げが必要なことも少なくありません。自分自身の力を信じられるようになるためには、自分自身で一歩一歩を確かな歩みとして踏み固めていくことが必要なのです。そんな気の長い懇切な支援が行われます。
それぞれの生徒の特性に見合った適切で丁寧な支援を通して、進路・就労への援助も一人ひとりに応じて行われています。その後の定着率も誇るべきものがあります。